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【感想】コンビニ人間

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こんにちは、留年ちゃんです。

 

芥川賞受賞作「コンビニ人間 」(村田沙耶香 著)の文庫版が発売されていたので、購入しました。

 

面白くて一気読みしてしまったので、感想もパパっと勢いのままに書こうと思います。

 

主人公の不気味さに引き込まれる

主人公の古倉恵子は、コンビニでアルバイトをする36歳。自分はどこか周囲と異なるようで、だけどどこをどう改めたら分からないまま、コンビニで働くこと18年。

 

幼少期のエピソードは空恐ろしく、「古倉さんはおかしい人なのだ」と読者に印象付けてくる。

そして、コンビニでの行動の節々に怪しさを漂わせる。“普通の30代”になるために同僚の服装を真似、周囲の人々と話術を合わせ、フリーターを続けている口実を作り出す。

こうやって文字にしてみると、よくある「周囲に合わせすぎて辛い人」のようなのだが、古倉さんの異常性は実際に読んでみてほしい。

 

不気味さの中に、共感する

古倉さんの異常性にビビりつつも、共感できるところもあるのだ。 

皆、変なものには土足で踏み入って、その原因を解明する権利があると思っている。私にはそれが迷惑だったし、傲慢で鬱陶しかった。

 

古倉さんは、“30代なのに”、恋愛をしたことがない、結婚していない、結婚していない。にも関わらずずっとコンビニでアルバイトしている、というマイノリティな存在。彼女自身は、恋愛にも結婚にもコンビニバイト以外にも興味がない。けれど、周囲はそんな彼女を異常(変なもの)とみなし、原因を勝手に推測する。

 

周囲に異常だと認識され、勝手に原因を推測されるのは不快だ。

私だったら、23年間恋人がいないことを「普通でない」と認識され、「なぜそんなことになってしまったのか?普通の大学生じゃない」と言われる。普通になりたいわけではないけれど、普通じゃないと言われるのは苦しい。

 かといって、触れてはいけない話題というように腫れ物に触るというような反応をされても辛い。とにかく、普通でないというのが苦しいのは、周囲の反応のせいが大きいと思う。

 

やっぱり不気味すぎて背筋が凍る

文庫版の背表紙のあらすじにもあるのだが、新しく入ってきたアルバイト・白羽との出会いで、古倉さんの異常性はさらに拍車がかかってくる。

 

古倉さんの苦悩は分からなくもないし、行動の動機も論理立てて説明されていて納得もできる。だけど、だけれども...やはり異常なんだよね。ぞわっとする。

 

解説が良かった

小説の終わりには解説が書かれていることが多い。

私はこれまで、物語は「面白かった!」で終わりで解説は読まないことが多かったのだが、今回は解説も読んでみた。古倉さんについての他者の見解を知りたくなったので。

表現の特徴についてだったり、物語と実際の社会の比較であったりが書かれていて、作品の素晴らしさがうまく言語化されていた。さすがプロだ。中村文則さんです。

 

今後は解説も読みたいし、ブログのお手本として参考にしていきたい。

 

 

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

 

 

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